ストックフォト大手のゲッティイメージズ(アメリカ、シアトル)は、2月9日、グーグル(アメリカ、カリフォルニア州)と、複数年のグローバル・ライセンス契約を締結したと発表しました。
2016年の提訴
ゲッティイメージズが、競争法に基づきグーグルを欧州委員会に提訴したのが2016年4月27日。
2013年に変更が加えられたグーグルの「画像サーチ機能」に対して、「ゲッティイメージズのライセンスビジネスだけでなく、世界中のクリエイターの生計にも影響を与えるものだ!」と抗議していた問題でしたが、あれから2年の時が過ぎ、ようやく落としどころを見出せたようです。
今回の契約条件
契約条件の詳細が発表されていませんので、プレスリリースの情報から判断しますと、許諾されるプロパティはゲッティイメージズが管理している「イメージ」(と書かれているので映像や音楽は含まないようです)、使用許諾期間は「複数年」、使用許諾地域は「グローバル」となっているようです。
また、「この契約によりグーグルは、ゲッティイメージズのコンテンツを、グーグルのさまざまな製品やサービスに使用できるようになる」と書かれていますので、使用許諾製品のカテゴリが、かなり広く許容されていることが想像できます。
ロイヤルティレートの設定にもよりますし、使用量の増加にともなうサーバー強化コストの発生など予想外のリスクもあるかもしれませんが、「複数年、全世界、広い製品カテゴリ」と揃った好条件からは、今回の契約がゲッティイメージズにとって納得できるものだったのではないかと思われます。あくまで想像ですが。
クオリティの高いコンテンツを大量に持っている側の強みが発揮された事例かもしれません。