フェイスブックが音楽レーベル&パブリッシャーとのライセンス契約を連発。ユニバーサル、ソニーATV、ワーナーの3大メジャー・レーベルもクリア

2ヶ月半で3大メジャーとの契約をクリア

フェイスブックの、音楽ライセンス獲得の勢いがすごくなっています。

昨年12月21日、ユニバーサル・ミュージック・グループとの合意で始まったばかりの「音楽レーベル&パブリッシャー」とのライセンス契約。その後、1月8日のソニーATVミュージック・パブリッシングとの契約に続いて、3月9日にはとうとうワーナー・ミュージック・グループとの契約も果たし、約2ヶ月半で3大メジャー・レーベルとの契約をクリアしてしまいました。

周到な準備を整えてきたというのもあると思いますが、昨年2月に、Tamara Hrivnak氏をミュージック・ビジネス・デベロップメント&パートナーシップの責任者として迎え入れたのが効いたようです。

ちなみにこのTamara Hrivnak氏。フェイスブックに来る前はグーグルでYouTubeとのビジネスを担当していました。さらにその前は、ワーナー・ミュージック・グループに勤務し、その後ワーナー・チャペルミュージック(ワーナー・ミュージック・グループのパブリッシング部門)でビジネス・アフェア&ストラテジー部長を務めていた女性です。

自作ビデオに有名楽曲のBGM

フェイスブックではかねてから、「自分の動画に有名楽曲のBGMを付けてシェアしたい」というユーザー需要が顕在化していました。

昨年12月8日に公開したサウンドコレクションで、「フェイスブックやインスタグラムでシェアする動画において、著作権を気にせずに使える音源」の提供を始めたのもその需要を受けてのものでしたが、今回の一連のライセンス契約は、ユーザーがもともと求めていた「有名楽曲のBGMを付けたい」という需要に正面から応えるものになるといえるでしょう。

今後の流れ

ただ、今回のライセンス契約が莫大なコストになったであろうことを考えると、顕在化していたユーザー需要に応えることだけが目的であったのかは、はなはだ疑問です。海外のメディアではすでに、「フェイスブックが音楽のストリーミング配信を始めるのではないか」という記事も見かけるようになりました。未発表サービスのローンチを見据えての投資であった可能性は充分あると思われます。

ちなみに、各ライセンサーのプレスリリースから今回の契約条件の概要をザックリまとめてみますと、以下のようになります。

  • 使用許諾されるプロパティ:音楽原盤、楽曲(楽譜、歌詞)
  • 使用許諾期間:複数年
  • 使用許諾地域:複数地域(SACEMのプレスリリースには「180テリトリー以上」と具体的に書かれています)
  • 使用許諾対象の製品・サービス:フェイスブック、フェイスブック・メッセンジャー、インスタグラム、オキュラス(Oculus)

これまでのライセンス契約の経緯

以上、フェイスブックの音楽ライセンス契約からは今後も目を離せませんが、3大レーベルとの契約が終わった切りのいいところですので、これまでフェイスブックが契約したライセンサーをリストアップしてみました。ご参考までにご覧ください。

  • 2017.12.21
  • 2018.01.08
  • 2018.01.11
    • SESACRumblefish/HFA (SESACはアメリカの著作権管理企業。RumblefishはSESACの子会社です。オンラインでのシンクロ権管理を得意とする企業でしたが、2014年にSESACに買収されました。HFA(The Harry Fox Agency)は1927年設立の老舗エージェンシーでしたが、2015年にRumblefishに吸収合併されました。そのため、Rumblefish/HFAと表記されています)
    • Kobalt Music Publishing(イギリスの著作権管理企業)
    • Global Music Rights(アメリカの著作権管理企業)
  • 2018.02.21
    • ICE(PRS、STIM、GEMAによって設立されたイギリスの著作権管理企業)
      • PRS for Music(イギリスの著作権管理団体)
      • STIM(スウェーデンの著作権管理団体)
      • GEMA(ドイツの著作権管理団体)
  • 2018.03.09
  • 2018.03.18