ブラックベリー、IoTのセキュリティ市場を視野に入れ、Punkt Tronics AGと技術&ブランドのライセンス契約を締結

ブラックベリー (カナダ、オンタリオ州)は3月7日、BlackBerry Secureの「技術」および「ブランド」に関して、Punkt Tronics AG(スイス、ティチーノ州)とライセンス契約を締結したと発表しました(プレスリリース)。

この契約によりPunkt Tronics AGは、「ブラックベリーのサイバーセキュリティ技術が組み込まれ、BlackBerry Secureとしての認定を受けた製品」、「家庭や企業内のネットワークに安心して接続することができる、高度な安全性をもつ製品」を市場に送り出すことが出来るようになるとのことです。

一時代を築いた携帯端末メーカーでありながらiPhoneやAndroid端末の出現であえなくシェアを減らし、2016年にはとうとう端末の開発・製造からの撤退を余儀なくされてしまったブラックベリーでしたが、その後BlackBerry Secure Platformという製品群による「セキュリティソリューション・ビジネス」にシフトすると同時に、ODMを前提とした「ブランドライセンス・ビジネス」にも力を入れてきていました。

ライセンス契約内容の詳細が不明なので確かではありませんが、今回の発表はこれらをさらに発展させた内容になっているように思います。市場規模の拡大が見込まれる「IoTマーケット」での立ち位置を見据え、それを実現するための新たなライセンス戦略が始まったということではないでしょうか。面白い動きだと思います。近い将来、世界中のIoTデバイスの起動画面に「BlackBerry Secure」のロゴが表示される日が来るようになるのでしょうか?

Punkt Tronics AG

今回のライセンシーであるPunkt Tronics AGは、2008年に設立された家電メーカーです。音声通話、SMS、アラームロック、リマインダー、カレンダーなどの限られた基本機能しか持たない携帯電話「MP01」で知られていますが、ほかにもUSB卓上充電器、アラームクロック、コードレス電話、円形マルチタップなどの小物家電を発売しています。どの製品にも共通して言えるのは、シンプルな機能とすぐれたデザインセンスです。